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2007/11/09

電線の話(2)~鉄塔

先日の補足:電気抵抗率は、金>銅>銀の順に低くなり、銀が一番電気を通しやすく、金は銅より抵抗率は高いです。ICの内部配線に金が使われている理由は専門外なのでよく分かりません。コネクタの金メッキは、表面の酸化や腐食に強いからかな?

さて、銅は重いという話のつづきから:街の中では小まめに電柱を立てればいいのですが、例えば、郊外にある発変電所から都市まで、あるいは、都市間の電力移送のためには長大な距離に電線を張らないといけません。この場合、地中を通すとコストが掛かって仕方ないので、やはり架空送電ということになります。が、銅線を用いて町中のように電柱を立てまくるわけにもいかないですね。コストも掛かりますし、山や谷を越えるのにえらい騒ぎになりますし。で、銅より軽い材質を用いて、電線の重量=電線に掛かる力を減らして電柱(鉄塔)間の距離を長くするわけです。その材質がアルミニウムです。アルミの電気抵抗率は銅より高いですが、比重ははるかに小さいです。電線の断面積を大きくすれば、抵抗率が高くても線路全体の電気抵抗は下げることができます。断面積を大きくすると電線自身が重くなりますが、アルミは比重が低いので致命的ではないというわけです。郊外で見られる鉄塔に張られている送電線はもっぱらアルミ線ということです。もちろん、電線会社ではアルミの架空線も製造しています。

tettou0.jpg

鉄塔の実物写真がなかったので、I.MAGiC製の物に登場してもらいましょう。実物の鉄塔をよく観察すると、図の赤色:鉄塔のてっぺんにも1本だけ線が張られているのに気付くと思います。これが架空地線です。架空地線はその名の通り、鉄塔を通して地面にアースされています。つまり、送電線の上にアースが通っているという状態です。なんでこんな線が必要かというと、もちろん、雷対策ですね。雷に関しては直雷だけでなく誘雷とかサージとかいろいろあるのですが、架空地線がないと、雷雲が近づいただけで送電線に異常電圧が発生して、まあ、発変電所がぶっ壊れることになります。

I.MAGiC製鉄塔にはこの架空地線がないというか、線を引くためのジョイントがないという欠陥品です。VRMレイアウトで雷がなっている風景なんか作らないだろうけど、雷には弱いってことです。もちろん、自分で無理矢理、線を張ることはできますが、そこまでやっている人はいるのかな? 専門知識がなくても実物をよく観察すれば、そういう線があるってことは分かると思いますがね。

雷ついでに……雷が鳴ったらコンピュータやモデムの電源を切れ、というのはよく言われますが、これも直撃を受けないまでも、電源線や電話線に異常電圧が発生する恐れがあるからで、とくにモデムは危ないです。電源からだけでなく電話回線からサージをくらう恐れがありますから、雷が鳴ったら電源を切るだけでなく電話線をひっこ抜いておいた方がいいですね。ちなみに、光ファイバーの場合は雷の影響は受けませんので安心です。

電線の話からあちこち寄り道していますが、今日はこの辺で。

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コメント

啓明さん毎度〜♪と言うかご無沙汰してます!
電線会社で仕事されてたんですね。いや、以前から電気関係に詳しいんだなぁと思ってたんですが納得です(^-^)。
電線は僕も仕事柄、触れる(運ぶ?)事が多いんだけど確かに重たいですよねぇ。ついこの間、千葉の古河電工から高圧送電線1巻を大阪まで運んだんですが、巨大なキャリア(ドラム)に巻いてあるヤツで10t超えてましたよ(笑。そういや、あれって被覆されてなくて裸なんですね。アルミ製で黒く塗装してありました。
そうそう、アースで思い出したんだけど、先日変電所にキュービクルを据えに行ったんですが、アース不良か何かで辺り一面やたらとビリビリビリビリして堪りませんでした。トランスを玉掛けしている最中もワイヤーとシャックルがスパークしたりで恐い恐い(笑。
とってもスリル満点な現場でした(バキッ

電線って重たいのもあるけど、やたらと硬いですよねぇ。アルミは特に。電気屋さんは大変やなぁと思う今日この頃です。

投稿: はやぶさ | 2007/11/09 07:48

>はやぶささん
相変わらず各方面(?)でご活躍のようで何よりです(^^)
>ビリビリビリビリして
漏電ってやつですか? 前の会社で設備関係にいたんですが、そんなことがあったら大騒ぎで徹夜で原因究明かも(怖)

アースとか静電気とかについても書いてみますかな。それと、被覆線と裸線、撚ってあるやつとか電線の種類についても。ちなみに、黒く塗ってあるのは腐食防止のためかな?
また何かあったらビシバシ突っ込んでやってください。

投稿: 啓明 | 2007/11/09 14:13

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