調子に乗って、今は亡き ghostさんの作品もレビューしちゃいます。ghostさんというと生前はムービーとレビューの第一人者としてご活躍されていましたが、固定式レイアウトの大作も遺されております。彼自身の作品のレビューってあまりされていないかもですね。
▲レイアウトコンテスト2003一般部門表現技巧賞受賞作「ShinOsaka2022」:VRM3で夜景です。写真は西中島南方の駅。私が影響を受けたのは、この作品までですね。晩年は独自の美的センスというか、私には真似の出来ない作風でした。
▲レイアウトコンテスト2004テーマ賞受賞作「Grindelwald」:拙作「落日」と覇権を争った作品。この広々とした丘陵地帯、これが私が最も苦手としている光景なのですよ。なだらかな斜面に微妙な起伏があるという地形はどうやって作るのか? いや、作り方の見当はつくのですが、面倒くさくて作れないってことです。
▲同作品より:左手の学校(幼稚園?)は気に入ったので、これは今度真似してみよう。今は亡き ghostさんの作品には、このようにストラクチャを合体させる手法がよく見られますが、無理矢理じゃなくごく自然な形で仕上がっています。ビルを縦横に合体させるというのもよく使われましたが、継ぎ目を全く意識させないのです。というのも、ストラクチャを丁寧かつ正確に配置しているからに違いないってことですね。山を作るにしても、このポイントの高さは○mmと、緻密な計算に基づいて設計されていたと思わせるくらいです。
▲同作品より:架線を応用したロープウェイ。架線(電線)を使った大技にはつり橋などがありますが、私は滅多にこのテクは使わないです。なぜなら面倒くさいから(^^; 以上のような大技小技は、真面目でマメな今は亡き ghostさんだからこそ出来たことで、大雑把でいい加減な私にはとても真似できないです。つまり、彼のテクを盗んだとしても、それを再現できるとは限らないというところが凄いわけです。テクニックを盗むのは簡単ですが、それを自分のものに出来るかどうかの方が問題だということですね。
さらに言うと、トンネルや高架駅などの基本的なテクニックも、人から方法を聞いたり、チュートリアルを読んだだけでは作れるようにはならないということです。やはり、自分で思考錯誤しながらやってみて、何度も失敗を重ねないと身につかないものなのです。感性に任せてエイヤっと作るか、緻密な計算により作成するか、自分にあった方法を見つけ出すのが一番というわけです。
「Grindelwald」はI.MAGiCのレイアウトコンテストのページからダウンロードできます。「ShinOsaka2022」もレイコン作品ですが、2003年のページがなぜかありません。ここにありました。
▲しおじさんの作品から追加:レイアウトコンテスト2004テーマ賞受賞作「koukasen」より。他の作品でもそうですが、しおじさんってなぜか道路はパーツを使わずに独自の地形テキスチャで表現されるんですよね。このため、パッと見の第一印象がVRMっぽくなくて新鮮な印象を受けます。他の人と差を付けたいのなら、地形テキスチャ道路に挑戦するのもいいかもです。
※各スクリーンショットは独自に撮り下ろしたもので、元の作品のすごさがうまく伝わっていないとすると、その責任は啓明にあります。
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